たけのこ
旬の食材、たけのこをいただきました。
今年、2度目です。
たけのこ、といえば思い出す話があります。
6年前の4月9日にパソコンスクール庚壬塾は誕生したのですが、開校初日に、「ご祝儀だ」とおっしゃって入会してくださった方がありました。
ふるさとは広島県、とおっしゃるその方が、ある日ぽつりと、こんなことをおっしゃいました。
「ここの地元の人からたけのこをもらうようになったら、この地域で認められた証拠だ。だから、この間、自分は知り合いの農家の人にたけのこをもらったことが本当にうれしかったんだよ」とおっしゃいました。
そんなものかなぁ、と何気なくお聞きしていましたが、私の中では、春になるたびに、この話がよみがえってきていました。旅行のおみやげやら、さまざまないただきものをする機会はその後、増えていましたが、たけのこをいただくチャンスはなかなかめぐってきませんでした。
「まだまだ、地域の方に認められていないのかなぁ、」なんて思っていました。
その念願がかなったのはおととしの春。
「たけのこ、食べる?」とおっしゃって、きれいにゆでたたけのこを持ってきて下さった方があったのです。物静かな方でしたが、とても気さくで楽しい方でした。
「たけのこをいただいたら、地域の方に認められた証」そんな言葉を胸の中でかみしめながら、「あぁ、やっと、たけのこをいただけるまで成長できたなぁ」と感慨深くいただき、「ここまで教室を続けてきてよかったなぁ」としみじみ思ったものでした。
中々、手に入らなかったたけのこ、でしたが、今年はなんと2度もいただくチャンスがありました。
たくさんいただいたので、受講生の方におすそ分けしたら、さらにありがたいことに「先生たち、毎日遅くまで授業されてるから、ゆでる時間がないでしょ。私がゆでて持ってきますから」と、わざわざご自宅でゆでて、味付けまでして持ってきてくださった方もありました。(なぜかビールや缶チューハイまで添えられていて、ウルウルしてしまいました~)
今日は教室もお休み。自宅でゆっくり時間がありましたので、たけのこを自分で調理してみました。
温かいお客様に恵まれている幸せをかみしめつつ、旬の味覚をしみじみ味わいたいと思います。