パソコンのある風景|パソコンスクール庚壬塾(こうしんじゅく)

筑紫野市、小郡市のパソコンスクール庚壬塾(こうしんじゅく)塾長のブログ

パソコン・インターネット 教育

子供とインターネット

 子供のネット利用に関する調査では、「掲示板」や「チャット」をよく見ている子供の割合はかなり高い比率を占めています。暴力や自殺のサイトを見ている子供もあったようです。103人ほどの統計ですが、いずれも、家庭内で、そのようなネット利用に自分より詳しい大人がいる、と応えたのは約半数。ということは、残りの半数は、大人がよくわからないサイトを、子供が勝手に開いて、やりたい放題でもありえるということです。これは少し怖いことです。


 長崎の今回の事件でも、家族みんなが使える場にパソコンがあったにもかかわらず、加害者の子供がどんなサイトを閲覧していたのかを家族は知らないままでした。
 インターネットが必ずしも子供に有害なのではなく、そこにあふれる情報といかにつきあっていくのかを、大人が教え、有益なものを選びとっていく能力を育てないまま、自由にインターネットに向かわせることが有害になる場合があるということです。
 自主性にまかせる、のと、「放任」は紙一重です。自主性に任せる前に、きちんとした教育を行う必要があることを、こと、パソコンやインターネットという分野では特に大人の義務が果たされないままになっている気がしてなりません。
 以前、この欄で、これからのITの時代に、若い学生の方に、最も勉強して欲しいのは「国語」だと書きましたが、今さらにその気持ちを強くしています。
 文章で書かれた言葉の重さ、自分の書いた文字がどんな鋭さで相手の胸に突き刺さるかを気遣う想像力、そのような資質を育てることなしに、子供たちにインターネットを使わせることを自主性に任せてしまうことは危険です。
 一般的な情報倫理に加えて、読む人の気持ちを想像しながら文章を書く、書いた人の気持ちを想像しながら文章を読む、そんな基本的な国語の力を学校でも家庭でも、大人と子供と一緒に、語り合いながら学んでいくことが大切な時代になってきているような気がします。

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