自分発見
当教室のお客様の平均年齢は割と高く、53歳です。最高齢で76歳の方が通っておられます。先日は74歳の方が無事、全21ページからなる、ヨーロッパ旅行記を仕上げて、卒業されました。
訪れた先々の写真をスキャナでとりこみ、文章に合わせて配置して、最後に、ハードカバーの素敵な表紙をつける。その旅行記は、どこにも売っていない、世界でたった一冊の立派な本になりました。そんな宝物をつくるお手伝いができて、本当に私は幸せでした。
その方はこれから、カナダ旅行記を仕上げ、これまでに書き溜めた日記をまとめて、自分史を仕上げられるご予定だとか。奥の細道をたずね、四国の巡礼も果たしたい、と今後の人生の計画を活き活きと話されるその姿に、心から敬服しました。奥の細道なども、きっと、新たに購入されたデジカメで、楽しい現代版の紀行文に仕上げられることでしょう。楽しみです。
現在通ってこられている、76歳の方も、実はご自分のホームページをもつのが目標の一つにあります。
パソコンをはじめられるご高齢の方々とおつきあいがはじまって1年以上になりますが、いつも皆さんのバイタリティにただただ頭が下がるばかりです。
パソコンをはじめる以前に、すでに自分自身の中身が充実しておられる方ばかりなのです。「心が豊かである」という言葉がぴったりくるような・・・。
自分史も、ホームページも、パソコンを覚える前に、語りたい自己、表現したい自己がある、ということが前提です。語りたい自己をもっていることは、それだけで、豊かな人である、ともいえるような気がします。
今朝庭先で咲いた花をデジカメで撮って、それをホームページで紹介する。せっかく開いたホームページだから、そのままではつまらないので、たまには新しい写真にかえてやりたくなる。今度は公園の花を撮ってみようか。来週は別の公園にいってみようか・・・。そうやって少しずつ自分の行動半径が広がったり、行動パターンが変わったりする。あるいは新しい人と知り合えたりする。
そういうことの一つひとつが、いつの間にか、素敵な「自己」をつくっていくのかもしれません。
どんな風景に出会えるか、どんな人と会話ができるか、ワクワクしながら、デジカメ片手に、ちょっと出かけてみませんか？