まわり道のすすめ
私は、この、パソコンに関しては、いくつかの資格試験の直前講座を受講した以外は、ほぼ独学できょうまで来ました。
入門から、インストラクターの資格をとるまで、ずっとスクールに通う人もあります。ゴールに到達するのは、どちらが早いでしょうか。もちろん、スクールに通う方が明らかに早いです。
だけど、やっぱり、私は、独学をおすすめします。(って、ここはパソコン教室のホームページでしたっけ)
私とパソコンの出会いは、「パソコン通信」です。当時、学校に勤めていた私は、異業種の人の意見がどうしても聞きたくて、始めたのがきっかけです。
まるっきりわからないなりに、パソコンとモデムを買ってきて、電話線をつなぎました。うまくつながらずに、あれこれ設定をいじっているうちに、モデムの設定を覚えました。いろんな人の意見を保存しておきたくて、ファイルの操作を覚えました。汗だくになって、失敗しながら、いろいろやっているうちに、そのほかの知識も自然とついてきました。メールで画像を送るにはjpgの形式がもっとも軽い、とか、圧縮とや解凍のしかたなど。
たぶんスクールに通って、最短距離で資格を手に入れただけでは、こんなことは覚えられなかったでしょう。
まわり道のよさは、最短距離では知ることのできないことを知ることができる点にあります。テキストには載っていない使い方を偶然発見したり、四苦八苦しながら文書を作る間に、いろいろなトラブルを回避するコツを覚えたりもします。もしかしたら、まわり道をしているときにこそ、パソコンとの本当のおつきあいができるのかもしれません。
今は、皮肉にも、パソコン教室で最短距離の習得方法をお教えする立場になりました。けれども、やっぱりまわり道は素敵だと思っているのです。だから、私はなるべく、お客様には、いろいろなことを、四苦八苦、まわり道しながらトライしてほしいと思っているのです。
「まわり道してみよう」と思うエネルギー、それは、「パソコンは楽しい」と思うことにほかなりません。パソコンの面白さを多くの人に伝え、まわり道するエネルギーを与えることが私の役割です。