つながる
知人から深夜にFAXが届きました。HELP!と書かれたそのFAXには、パソコンが起動しなくなった旨が書かれており、自宅まで来て、みてもらえないかという依頼でした。
深夜の電話なんて、親戚が危篤の時くらいしかないと思っていましたが、こと、パソコンに限っては、そうでもないのは、この数年の事情です。以前も夜中の1時過ぎ、突然、パソコンを購入したばかりの友人から「パソコンが固まってシャットダウンもできず電源も切れない」と電話がかかってきたことがありました。どうしてよいかわからず電話したらしいですが、こちらも眠いので、「そりゃもう、引っこ抜くしかないでしょう」とあっさり言って電話を切ったようなこともありました。
しかし、今回は相当お困りの様子と、後日早速時間をつくってお宅にうかがい、あの手この手であれこれ設定すること2時間余り。もう、これで手は尽くした、あとは神様にお願いするだけ、と最後の再起動をかけました。
すると・・・出た!!!Windows98のロゴ!!知人は、「あ~っなつかしい~!この画面~!!」とまるでモニタに頬ずりでもしそうな勢い。「実は2週間もインターネットにつなげず、その間に届いたメールが気になって仕方なくって・・・。」と照れくさそうに言われましたが、その気持ちはとてもよくわかります。お手伝いした私までなんだかうれしくなってしまいました。
メールをはじめた人なら誰でも理解されると思いますが、たった1日、パソコンをつなげなかっただけでも、そこから広がる大きな世界と遮断された気がしてとても寂しくなることがあります。この状況は、パソコンの面白さを知ってしまった人がまず最初に陥る穴かもしれません。かく言う、私自身もそうでした。
インターネットや電子メールの何が面白いのか、といえば、やはり「つながる」ということ。見知らぬ誰かとつながる。同じ趣味や考えをもつ仲間とつながる。遠く離れた家族や友人とつながる。世界とつながる。
あの時の知人のような笑顔に、これからもたくさん出会いたいものです